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2年半続けたアルバイトを退職した話

3月5日の出来事になりますが、2年半ほどアルバイトとして働いていたミツエーリンクスという会社を退職しました。2年半といっても、自分が学生ゆえに基本的に週に1度だけの出社だったため、実質的には1年ちょっと仕事をしたことになるかと思います。今思えば、よくこの条件で採用してもらえたなと思います。

アルバイトでは、いわゆる研究開発的なことを担当する部署に所属し、当初はちょっとした調査や雑務などをしていましたが、自分のプログラミングの知識が仕事に生かせると分かってからは、主にクローラーを使った社内向けツールの開発などをおこなっていました。また、最後の1年間ぐらいは社内ツールをWebサービス化してリリースし、運用なども担当していたりしました。

アルバイト経験の中で一番印象に残っているのは、ボス(誰)から入社日に言われた「とんがったものを、1つ手に入れてください。」という言葉です。「とんがったもの」つまり「自分の中でこれだ!と思うもの」を手に入れるとはどういうことなのか。ただ「Webが面白いから」という理由だけでこのアルバイトをはじめた自分は、この与えられた命題にとても悩んだことを覚えています。

そんなわけで与えられた命題に悩みつつ、アルバイトでは社内ツールの開発などをしていたわけですが、いくつか社内ツールを作っていくうちに、「クローラーを使って何かをする」ことが非常に面白いと感じるようになりました。あらためて振り返ると、これこそが自分の中で「とんがりたいもの」だったのかなと考えています。その後、最終的にはクローラーを使ったWebサービスの設計、開発、リリース、運用につながっていくことになり、この経験から自分なりの「とんがる」方法を見い出すことができたと思っています。「とんがる」とは、自分が面白いと思う「とんがりたいもの」を見つけ、それに自分の知識や経験などを加えてアレンジしていくことであると。

ではアルバイトを通じて、自分は「とんがる」ことができたのか?というと、全然できてなかったというのが正直なところです。むしろ様々なことが中途半端な状態で退職日を迎えてしまい、悔しい気持ちでいっぱいだったりします。「もっと時間のあるときに色々なことができたじゃないか」と少し後悔していたりもします。この思いや後悔は、いまや間近に迫った社会人生活の中で教訓として生かしていかなければ、と強く思います。

気がつくと退社日から早くも3週間が経過していてびっくりです。今あらためて振り返ると、本当にすごい人たちに囲まれた環境にいて、学生である自分にとって、大学では絶対に得られない様々な経験を得ることができたことにとても感謝しています。それはもう、思い出話を書き始めたらキリがないぐらいに。また、週に1度、ひょっこり会社に現れてコードを書いて帰っていくアヤシイ存在だったにもかかわらず、とても優しく接してくれた会社のみなさんにもとても感謝しています。関係者のみなさま、本当にありがとうございました。

Moto Ishizawa

Moto Ishizawa
ソフトウェアエンジニア。ロケットの打上げを見学するために、たびたびフロリダや種子島にでかけるなど、宇宙開発分野のファンでもある。