秋田と青森、函館をめぐる旅
だいぶ時間が経ってしまったが、3月に秋田と青森、函館をめぐる旅をしてきた。以前使ったJR東日本パスとよく似たキュンパスを使ってまた東北に行こうと思ったのがきっかけで、今回は五能線に乗ってその後に青函トンネルを通って函館まで行ってみることにしたのだった。
秋田へ
今回の旅にあわせて五能線を走るリゾートしらかみを事前に予約しておいたので、旅の初日はまず秋田へ向かった。前回秋田にきた時は田沢湖に行ったので、今回は角館で途中下車して観光していくことにした。
角館駅から武家屋敷通りまで歩き、旧青柳家の屋敷を見学したり、平福記念美術館で日本画を鑑賞して過ごしたりした。平日ということもあって、冬の角館は人が少なく静かで落ち着いていたのが個人的にはよかった。次は新緑の季節に来たいかもしれない。
角館駅には秋田内陸縦貫鉄道も走っているので、次はこれに乗るのもいいな、などと思いながら再び秋田新幹線で終点の秋田まで。秋田駅では比内地鶏の親子丼を食べて満足し、売店で高清水のワンカップを見つけたので買って飲んでみたところ、こちらもとても飲みやすくてすっかり気に入ったのだった。
夜になると西からの風が非常に強く、明日の移動を心配して JR 東日本のサイトで予定を確認してみると、「五能線は区間運休するけど、リゾートしらかみは走らせます」とのこと。そんなことある?と思いつつとりあえず寝る。
青森へ
この日は午前中に五能線で青森まで移動するので、7時前には起きて秋田駅に向かう。風は昨日の夜に引き続き強い。駅の NewDays で色々買い出しをしたところでリゾートしらかみも五能線区間の運休が決まったとのアナウンスを聞く。やはりダメですか。今日の宿泊地は函館の予定でそこまで移動はしないといけないため、仕方なく窓口に行って特急つがるの切符に変えてもらう。五能線の旅のはずが奥羽本線の旅になってしまった。とほほ…。
乗車した特急つがるも途中で風の様子を見つつの運転となり、無事に青森に移動できただけでもよかったのかもしれない。青森に向かう途中では遠くに白神山地が見えたりして車窓も楽しめた。昼前に青森駅に到着して、さっそく駅前にある「お食事処おさない」に並ぶも、いきなり吹雪になって冬の青森を体感する。辛い。おさないでは「ほたて貝焼みそ定食」に「ひらめ刺身」を追加して食べて大満足し、そのまま吹雪を避けるようにしてねぶたの家 ワ・ラッセに飛び込んでねぶたを見学することにした。
ワ・ラッセは「せっかく来たし見ておくか」ぐらいの気持ちで入ったのだけど、ねぶたの実物がどれもとても良くできて感動してしまった。ねぶた祭り自体も神事っではなくやりたくてやっているものらしく、そういった点もとても興味深い。チャンスがあればいつかねぶた祭りが開催されている時に本物を見てみたいと思ったのだった。
ねぶたの見学に満足して外に出ると引き続き吹雪だったので、近くの八甲田丸までなんとか歩いて行って、こちらもじっくり見学する。前回来た時は時間の関係でだいぶ駆け足で見ることになってしまったので、今回は時間を気にせずたっぷり展示を見ることができて満足だった。八甲田丸を見終えても引き続き吹雪でまれに一瞬晴れるといった状況だったので、その後は晴れ間を狙って海沿いに移動してアスパムの展望台に登って景色を眺めたりして青森を楽しんだ。
函館へ
青森を一通り楽しんだ後は北海道新幹線で函館へ。青函トンネルを通るのは初めてで、新幹線の窓がトンネル内の湿気で曇るのもなんだか新鮮だった。函館新北斗でこだてライナーに乗り換えて一路函館へ。急に雪の量が増えたので冬の北海道を感じる。函館もだいぶ吹雪いていて移動が大変そうだったので、そのまま駅前のホテルにチェックインして2日目は終了。
翌日は晴れ間が見える天気だったので、朝から市電に乗って五稜郭タワーに登る。タワーの展望台からは雪が積もった五稜郭がよく見えたので良かった。タワーの人曰く、2日前まで雪がまったくなかったらしい。その後は五稜郭の中を歩き回り、さらに五稜郭の横にある六花亭でお土産を調達しつつお茶を飲んだりした。六花亭は建物の雰囲気が良くて気に入ったのでまだ行きたい。
五稜郭を巡った後は再び市電に乗って函館山の麓に出て、谷地頭温泉でのんびりしたり、偶然見つけた市立函館博物館で函館戦争の展示を見たり、寿司を食べたりして充実した3日目を過ごした。夜は天気が悪くて函館山からの夜景は諦めてしまったのでこれはまた次回。
久しぶりに雪が降る静かな街の中を色々歩き回ったが、たまにはこういうのもいいなと思ったりしたのだった。
翌日の最終日は、北海道新幹線と東北新幹線を乗り継いで東京まで帰ってきた。陸路で函館から一気に帰ってくるのはさすがに遠かったので、仙台で一度途中下車をしてずんだシェイクを飲んで一休みしてから帰ってきた。キュンパスを使うと気軽に新幹線も途中下車できるのがやはり嬉しいところ。今回は五能線の旅ができなかったので、またいつか計画したい。