Xglでエフェクトを体験しよう
以前ここで紹介したNovell Linux Desktop 10のデモで使われていた、次世代X Window System「Xgl」の最新版とそれに対応するWindow Manager「compiz」が先週公開されました。早速試してみようと、先週末から作業していたんですが、ようやく動かせる段階まできたので、簡単に手順をまとめてみます。
まず、XglとCompizでエフェクトを実現するには、ある程度のレベルのハードウェアが必要になります。重要になるのはグラフィックカード(GPU)です。PixcelShaderを搭載したものであれば問題はないみたいですが、古いGPUでも動いたという話もあるようなので、あまり気にせずトライ。手元の環境はNVIDIAのGeForce FX 5200なので、それを元に進めます。
使用するディストリビューションはデスクトップ環境には定評のあるUbuntuの、次期リリースのアルファ版にあたるDapperFlight4です。アルファ版なので不具合があっても仕方ないですが、インストールから起動までは問題は特にないと思います。Linuxを起動してGUIで立ち上がってログインができたら、XglとCompizをインストールします。
XglとCompiz、その他必要なソフトウェアのインストールは、Ubuntuフォーラムに書かれている手順に従います。具体的にはaptでパッケージを取得してインストールし、設定ファイルをいじるだけです。リンク先はNVIDIAのGPU向けの手順になりますが、フォーラムの他のスレッドを見るとATiなGPU向けの手順も書かれているようです。
手順を最後までこなせば、問題なくCompizが起動してエフェクトが有効になるはずです。エフェクトはキーボードショートカットを使うと起動できます。openSUSEのページに一覧があるので、これを見ながらぐりぐりやると非常に楽しいです。Windows VIstaに搭載されるようなウインドウの切り替えエフェクトや、Mac OS XのExposeのようなエフェクトもあります。
使えるようになるまで試行錯誤が大変でしたが、XglとCompizはすごいです。Linuxのデスクトップもここまできたかという印象です。美しさという点ではWindowsは追い抜いたと思います。美しいだけじゃなく実用性も非常に高いので、デスクトップ環境としてのLinuxはもう十分使いものになる段階です。一気に普及していきそうな予感を感じさせてくれる技術でした。