地球と一緒に頭も冷やせ!
先月の洞爺湖サミット前に話題になっていた「地球と一緒に頭も冷やせ!」をようやく読み終えたので、簡単に感想などをメモ。
地球温暖化といえば、テレビをはじめとする多くのメディアを通じて「人類にとって早急に解決しなければならない最大の問題の一つである」と考えている人は多いのではないでしょうか。実際、世界的にも「CO2の削減」をキーワードに様々な政策などがおこなわれているわけですが、この本はそれらの政策と地球温暖化について冷静に考え直すことができる本だと言えます。
どういった理由で温暖化について冷静に考え直す必要があるのか、という点については本書を読んでもらうとして、個人的に興味深かったトピックを。まずは、そもそも地球には何億年もの歴史があって、その中で気候が温暖化したり寒冷化しているという話。温暖化についてはついつい今自分がいる状況を中心に考えてしまいがちですが、地球の歴史の中ではどういう状況にあるのかを見極めた上で対策が必要なんだなと感じました。とはいえ、人類が生まれてデータを収集しはじめたのはほんの数十年とか数百年のレベルなので、地球が今どういった状況にあるのかを見極めるのは難しいのですが。
あと温暖化による気温の上昇で、救われる人も実は多いという話題も印象に残ります。世界的には寒さで死ぬという人が年間でも数万人とかのレベルでいるそうで、温暖化の気温上昇によりこういった人たちの死亡率が下がるとのこと。とはいえ、温暖化による熱波などで死ぬ人も当然増えるわけですが、それでも寒さにより死亡するかもしれない人々が救われるほうが数的には多いそうな。
結局のところ、今地球が温暖化していて、必ず対処しなければならない問題であることは間違いないと思います。ただ、この本に書かれているように、もう少し冷静になって温暖化に向き合っていかなければならないと感じました。そうそう、最後に訳者のあとがきが書かれているのですが、こちらも興味深い内容になっているので忘れずに読む事をオススメしておきます。