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おもてなしの経営学

おもてなしの経営学を読了したので感想などを簡単にメモ。少し前から話題になっている本ですが、内容に興味があったというより、以前から読んでいるLife is beautifulの中の人でもある著者の中島さんという人に興味があったので読んでみました。

この本は3章に分けられていて、それぞれ「おもてなしの経営学」についての書き下ろし、月刊アスキーで連載されたコラムの再録、特別対談になっています。全編を通して特に印象に残ったのは、著者の中島さんがWindowsやInternet Explorerの開発をしていた経験を通じて語られる、Microsoftの現場の雰囲気ですね。中でも「異動希望先に許可をもらえれば、上司の許可無く好き勝手に異動できた」というのはインパクトありました。Microsoftというと、シリコンバレーのような自由な雰囲気はそれほどなく、もうちょっとカタいイメージがあったのですが、以前はかなり自由だったんですね。とはいえ、現在のMicrosoftはというと「午後5時の時点で駐車場は空っぽ」の状態になってしまっているとのことですが。

もう一つ興味をもったのは、最後の梅田望夫さんとの対談の中で話題に出ていた、アメリカでは技術について非常に詳しく、かつビジネスについても分かる人がゴロゴロいるという話。日本だと確かにこの両方を知っている人ってあまりいないなぁと感じつつ、ビジネス的な視点を持つことで新しい可能性を見いだせるのは魅力的であると感じたので、この点はぜひとも自分も見習っていきたいと思いました。

他にも、古川さんとの対談とか、アスキー時代の裏話とか非常に興味深いエピソードがいくつもこの本に収録されているので、内容的な満足度は予想以上に高かったです。また、気になっていた中島さんという人についても「天才肌のとにかくすごい人」という事が分かったので、個人的には非常に読んでよかったと思える本になりました。

Moto Ishizawa

Moto Ishizawa
ソフトウェアエンジニア。ロケットの打上げを見学するために、たびたびフロリダや種子島にでかけるなど、宇宙開発分野のファンでもある。